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サレジオ会 日本管区 Salesians of Don Bosco

常に真理を求め、真の愛に成長する


都城聖ドミニコ学園高等学校(宮崎県都城市)


 ドン・ボスコの教育と快活さは、南九州の田舎の小さな女子校でもしっかり生きています。その精神は“職員のミッション”に集約されています。
 「私たちは、一人ひとりの生徒が愛されているという実感を持ち、自己の可能性を信じ、力を十分発揮できるよう、励まし助けながら、ドン・ボスコの『共にいる教育』を実践します。そのために本校の教育理念のもと、自らを高め、一致協力してすべての教育活動に全力を尽くします。」

聖ドミニコ女子修道会の「真理」とイエスのカリタス修道女会の「愛」をモットーとする教育理念


 この学園は「真理」をモットーとする聖ドミニコ女子修道会が、都城市からの要請を受けて昭和44年に創立。その後、昭和63年に「愛」をモットーとするイエスのカリタス修道女会によって経営が引き継がれました。学園の教育は、「カトリック的世界観に基づいた人間教育」であり、「常に真理を求め、真の愛に成長する」生徒を育てることです。

明るくアットホームな学園


 ドミニコの1日は聖歌と朝の祈りから始まり、終礼の祈りで終わります。また、聖母祭や慰霊祭、全校クリスマス、各学年の修養会などの宗教行事も大切にしています。このような校風や緑豊かな環境の中で生徒一人ひとりが大切にされ、愛されていることを実感しています。
 「ドミニコは一人ひとりをかけがえのない存在として大切にする、あたたかさを共感できる学校です。アットホームな雰囲気の中で、周囲の人への思いやりと感謝の心を学ぶことのできる学校です。」(生徒会長 有村夏海)

女性として妻として母としてマルチタスクに応えるために


 同敷地内にある聖ドミニコ学園幼稚園への交流教育では1日幼稚園の先生になる体験ができます。これを通して母性や幼児教育者としての適性に目覚める生徒がたくさんいます。また、専門家を招いての教育講演会(生命、人権、マナー、進路など)を実施することによって社会からますます必要とされている女性の役割と仕事、ライフプランを考えるキャリア教育を実施しています。

夢を世界に広げる国際感覚を養う


 オーストラリアとフィリピンの姉妹校へ生徒の1割が留学体験を行っています。現地の家庭にホームステイしながら姉妹校に通います。修学旅行は韓国・ソウルへ行き、姉妹校との交流会でお互いのダンスを披露します。ボリビアやインド、カンボジアなどの国々へ、生徒・職員全員が子どもたちの学費を援助する海外教育援助基金ボランティアを行い、手紙や写真の交流で意識を高めています。
 また、ここにいながら“ドミニコ国内留学&イングリッシュキャンプ”で外国生活を味わうこともできます。英語だけの授業や寮で寝泊りして楽しみながらの英語漬けキャンプです。

生徒一人ひとりがいきいきと自分らしさを発揮できるようなステージづくり


 ドミニコは生徒たちが自己肯定感をもてるような多くの企画に取り組んでいます。7月と3月に、被災地の岩手県大槌町のカリタスジャパン大槌ベースへ東日本大震災被災地復興支援ボランティアとして、それぞれ十数名の生徒を派遣しました。
 「『わざわざ遠い所からありがとう!』と言われたときに、私のほうが元気をいただき、大槌町の方々は優しい方ばかりだなと思いました。きっと、大切な方を一瞬で失ってしまう恐ろしさを知っているからなのだと感じました。今回の活動で普通に過ごせるありがたみや、家族がいる幸せや感謝を今まで以上に感じられるようになりました。これからも自分にできることを探して復興につなげていきたいです。」(ボランティア参加者 中村真子)

 これからも「共にいる」先生たちは、生徒たちが常に自分を高めつつ確かな知識や国際性を身につけ、周りに喜びと光をまくことのできる女性に成長していけるように支えていきます。
(文・写真/都城聖ドミニコ学園高等学校提供)


都城聖ドミニコ学園高等学校

宮崎県都城市下長飯町881
www.mdominico.ac.jp
(ドン・ボスコの風No.11 2013年7月掲載)